ビタミンCが豊富なジャガイモは船乗りの非常食でした
じゃがいもは長期保存をすることができる青果の一つで、ビタミンCだけではなくカリウム、鉄分が豊富に含まれています。
特に冬は作物が取れないため、食料不足になってしまうこともありますがこの青果は貯蔵性にすぐれているため、厳しい冬を越さなければならない国の人々や、船乗り達の非常食として重宝され続けられました。
昔の船乗りは、一度船に乗ると長い航海に出なければならないため、半年以上も船に乗り続けなければなりません。
そのため生の果物や野菜などを食べることが出来なかったためビタミンC不足による壊血病になってしまうことも多く、病気で弱ってしまう船乗りも多くいました。
ビタミンCは生の果物や野菜に多く含まれており、火で加熱したりするとビタミンCが損なわれてしまいますが、じゃがいもに含まれているビタミンCは火を通しても壊れることはありません。
そのため長い航海中も、食べ続けた船乗りは元気に過ごすことが出来たのです。
ビタミンCにはコラーゲン生成を手助けする作用や血管や神経に対してもよい働きをしてくれます。
庶民の味方のじゃがいも
じゃがいもは庭で種芋を土に入れて育てるだけで、勝手に増えていく青果です。
昔は今に比べると色々な種類の野菜を食べることは庶民ではできませんでした。
特に冬の時期は野菜を手に入れることが出来ず、栄養不足になりがちですが、比較的手に入れやすい野菜でしたので、ビタミン補給に最適な青果です。
ご飯の3倍以上のビタミンB1が含まれており、糖質を体内で分解する酵素を手助けし、体内で素早くエネルギーに変えてくれますので、栄養効果も高いですので、主食として取ることができる青果でしょう。
ビタミンB1は脂肪がつきにくいという特徴や脳にもエネルギーをいち早く供給してくれる効果がありますので、集中力を高め精神的に安定させてくれる効果もあります。
またビタミンB2も含まれているので、摂取したカロリーの代謝を高める効果、新陳代謝効果もあるため、美肌作りにも役立つことでしょう。
じゃがいもに含まれる栄養素には、ビタミンB6、カリウムもあります。
ビタミンB6の働きは神経安定作用やたんぱく質の代謝を促進させてくれる効果、アミノ酸やたんぱく質の分解を促進させる効果もあるでしょう。
またカリウムは体外へ摂り過ぎた塩分を排出させてくれる効果もあります。
じゃがいもに含まれている毒には注意が必要です
じゃがいもに芽が出ていたり、皮が緑色になっていたら注意が必要です。
芽のや緑色の皮の部分にはソラニンという毒素が含まれていますので、もし芽があった場合は包丁でしっかりと取り除いておきましょう。
緑色の皮の部分は厚めに皮を剥くとよいでしょう。
家庭菜園や食育のため幼稚園や小学校で栽培されている場合は、土の量が浅く光が当たった状態で育てているケースもありますので、毒素には注意を払う必要があります。